2018年12月27日木曜日

【もったいないばあさんの 】てんごくとじごくのはなし(講談社)【協力しなくちゃできないこともあるんだね。】

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もったいないばあさんの てんごくとじごくのはなし(講談社)


さく:真珠 まりこ

定価 1500円(税別) 

全32ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
あの「もったいないことをしていると、もったいないばあさんがくるよ!」
のもったいないばあさん。

シリーズ10周年で出されたのが、この「てんごくとじごくのはなし」だったよう。

この物語自体は、様々なところでお話しされている
古くから語り継がれている物語。

その物語にもったいないばあさんが顔を出し、
やっぱりお話で言われていることは大切なのねと
一緒に再確認できる物語です。


今回、もったいないばあさんが行き着いたのは
なんだか険しい顔をした人たちが列をなす
殺気だった場所。

何に並んでいるのかと先頭をのぞいてみると
そこには怖い赤鬼が。

そう、ここは地獄だったのです。

しかも、並んでいる人々に何かを配ってる。

細くてながーいもの。
先は丸くて・・・

そう、スプーンです。

並んでいる人々の声をよく聞くと
「腹減った~」「はやくしろ~」
など、食べ物に困っている様子。

でも、普通のスプーンではなく
なんであんなに人の背丈もある長いスプーンなのか。


スプーンを持った人々は
底の深い大きな鍋へ移動します。
鍋の周りにぐるっと並ぶと
我先にとお鍋のスープを飲もうとします。

そりゃあ、おなかがすいていれば
早く人よりも多く口にスープを入れたいところ。

でも・・・
長いスプーンで深い鍋のスープを
すくうことはできるのだけれど
一人で口元へは運べない。

地獄の人々は何度も何度もチャレンジしますが
何度やったって結果は同じ。
結局、スープを飲めない人々は
互いを罵り合って、汚い言葉が飛び交います。

それを見ていたもったいないばあさん。

はっとひらめきます。
どうやったら、スープを飲めるかを。

すぐに飲み方を教えてあげようと鍋に近づくと・・・
鬼に見つかり一言。
「おまえがなぜここにいる!」
怖い鬼に一突きされて、
もったいないばあさんは地獄から追い出されてしますます。

追い出されたもったいないばあさんの行き先は

天国。

天国でも同じように長いスプーンと大きなお鍋が用意されていました。
しかし、天国では全く喧嘩は起きません。
それどころか上手にお鍋のスープを食べているのです。

その姿を見て、小学生の子どもたちは
初めてこのお話を聞いたらしく
「なるほど!!」
とえらく感心していました。

皆さんがご存知の通り、
天国の人たちは自分ですくったスープを
向かいにいる人の口元へ運んであげます。
自分のすくったものを人に食べさせてあげることで
自分も同じことをしてもらい、
口元に届かなかったスープを協力して飲むことができたのです。

小学1年生の娘は「一番初めに気づいた人は偉いね」と言いました。
それに、小学3年生の兄が「でも、それを真似してみんなでやったのもえらいよね」
となんだかここは教室かと思うような意見交換をしていました。

私は今回は一言もフォローせず読み聞かせを終えました。

きっと、次の日には忘れてしまうでしょうが、
いつか困難なことがあったとき、
お友達が苦しんでいるときに、
ちょっとした手助けを苦としない子に育ってほしい、
そんな願いだけはもって、
これからも読み聞かせを続けていきます。

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