2018年12月15日土曜日

【あなたは海賊になったことがありますか?】こうしてぼくは海賊になった(児童図書館・絵本の部屋)【無力さを感じ、また少し成長する】

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こうしてぼくは海賊になった(児童図書館・絵本の部屋)


さく:メリンダ・ロング
え :デイビッド・シャノン
やく:小川 仁央


定価 1500円(税別) 

全44ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
きっと子どもたちは私たち親の知らないところで
驚くような体験をし
強く、大きく育っている。

そんなことを思わせる大胆な絵本です。

主人公のジェレミー・ジェイコブという名の少年は
家族と一緒に海水浴へとやってきました。

楽しい海水浴になるはずが、
お父さんもお母さんも小さな妹に手いっぱい。

少年は一人、浜で遊び始めます。

そんな両親の目を離したすきに
少年の目の前に現れたのは

「ザ・海賊」

絵からして、立派な海賊たち。
そのお頭に気に入られ、少年は海賊たちと旅へ出ます。

知らない船に乗り込むことへ不安はないのか
読み聞かせているこちらが心配してしまいますが
少年は好奇心旺盛で、あこがれの海賊船に乗り上機嫌。


お頭と子分たちの掛け合いも小気味よく、
読み聞かせていても楽しくなってきます。


ただ、海賊の世界もそんなに生易しいものではありません。

船で人生のほとんどを過ごす。

それは並大抵の精神力ではありません。

強くてたくましい海賊にあこがれて船に乗り込んだ少年も、
宝の山に見とれてワクワクしていた始めとは違い、
荒波にもまれながら必死に生きていく海賊の姿を目の当たりにし
いかに自分が甘えて育ち、何もできない無力な存在か
思い知らされることとなります。

それでも、少年はあきらめませんでした。
できることは自分でやり、
できないことも必死に挑戦しました。
そして少年は船の上で少し強くなることができたのです。

浜から出発した海賊の旅も
ひょんなことから自宅の庭へとゴールを迎えます。


個性的な海賊の生きざまと
少年のこれからの成長に
なんだか楽しくなってくる素敵な絵本でした。

2018年12月12日水曜日

【世界の名作絵本】うっかりもののまほうつかい(福音館書店)【あなたが魔法を使えたら】

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うっかりもののまほうつかい(福音館書店)


さく:エヴゲーニイ・シュワルツ
え :オリガ・ヤクトーヴィチ
やく:松谷さやか


定価 1300円(税別) 

全32ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
この絵本を読まれた方がまず思うこと。

主人公は発明家なの?魔法使いなの?


この物語の主人公は発明家であり
魔法使いの学者さん。

名前をイワン・イワーノヴィッチ・シードロフと言います。

読み聞かせ担当としては何とも大変な名前です。
意外とこの名前が直接出てくるので
ちょっと読み聞かせには苦労します。

さて、発明家なのでロボット作りがとっても得意。
デザインとセンスがあるかは(・・?なのですが
ちょっと不思議な形のロボットをひょいひょいと作り上げます。

そんなイワンがある日道を歩いていると
馬車に乗った男の子と出会います。

そこで男の子に
「馬を猫に変えられますか?」
と魔法を使うことをお願いされます。

そんな簡単に使っていいのかなと思うほど
イワンはいとも簡単に馬を猫へと変身させました。

しかし・・・
うっかりもののイワンは猫を馬に戻すことが出来ません。

その原因は元に戻す魔法のレンズが壊れてしまっていたのを忘れてしまったから
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
そんな重要なことを
淡々と平然と説明をするイワン。

完全に天然のうっかりものです。

少年は猫に変身してしまった馬にショックを受けますが、
この変身した猫は馬の力を失ってはいないとのこと。

イワンは魔法のレンズを直して
必ず馬を元に戻すと約束し
少年は馬の力のある猫に馬車をひかせその日は分かれます。


さて、後日、魔法のレンズを直したイワン。
少年の家へと向かう準備をし始めますが・・・

このあと、予期せぬタイミングで
少年の猫が馬へと姿を戻し、

馬は猫だった時の名残を残し、

この少年がこの後どうなるのだろうと心配する様な
不思議な終わり方をします。

原作はロシアの子供用雑誌に掲載されたおはなし。

魔法使いなら発明しなくてもいいじゃんと突っ込みたくなりますが
そこは夢のある世界。

興味あることに躊躇なく挑戦する
うっかりもののイワンに魅了されています。

主人公の名前が長いところは読み手の頑張りどころ。
ちょっとくらい噛んでしまっても
ぜひ楽しく読んでみてください。

2018年12月9日日曜日

【怖くない可愛い妖怪大集合】ようかい りょうりばんづけ(佼成出版社)【妖怪の世界にもあったグルメガイド!】

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ようかい りょうりばんづけ(佼成出版社)


さく:澤野秋文

定価 1300円(税別) 

全32ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
澤野秋文さんのゆかいな妖怪絵本。

わが家の子どもたちはゲゲゲの鬼太郎は大好きなのに
妖怪っと聞くだけでちょっぴり拒否反応w

でも、この妖怪絵本はとっても楽しかったようで
わが家の料理を食べてもらって
感想を聞きたいなあと勝手なことを言っております(笑)


物語は、数百年前のある場所のお話。
そこにはさまざまな妖怪と人間たちが
上手に暮らしておりました。

人間界で言えばミシュランガイドみたいな
グルメガイドが妖怪の世界にも存在するようで
人間界の料理を食べては妖怪の舌に合うか調査する
妖怪の覆面調査員がおりました。

とうふこぞう、ざしきわらし、すねこすりの妖怪3人組。
さまざまな料理を食べては採点をしていきます。

そんな時に出会ったのが、人間界では廃れた豆腐屋。
豆腐の味はというと、ザラザラぼそぼそ。
とてもおいしいとは思えない表現ですが、
妖怪の世界では、その味がたまらなくおいしいそうで、
覆面調査員たちも大絶賛!!

その豆腐屋の豆腐が
妖怪グルメガイドにも高評価で掲載されました。

人間界でもミシュランガイドに掲載されれば
それはそれはすさまじい反響があるようですが、
妖怪界でもそれは同じ。

その豆腐屋さんは人間ではなく、
妖怪が大量に押し寄せ、大繁盛。
もともと人間には売れなかった豆腐屋さん。
親父さん一人で切り盛りしていたのですが、
とてもとても一人では回せません。

そこで、腕利きの職人を雇うことに。

すると、当然ながら豆腐は数段レベルのアップ。
おいしいものに!

あっ、おいしいとは人間にとってであって、
妖怪にとっては、あのザラザラとしたぼそぼそとした良さは失われ、
妖怪にとってはまずい豆腐に。

するとグルメガイドの掲載元にはクレーム殺到。

さぁ、大変。
あんなに妖怪に愛された豆腐がなくなってしまう。

その時に動いたのは覆面調査員。

さぁ、どのようにして妖怪の大好きな豆腐を復活させるのか。
ぜひぜひ絵本にて結果をお楽しみください。


澤野秋文さんの絵は見やすく、
子どもたちも興味を惹かれます。
時代は古い時代を舞台としていますが
キャラクターが生き生きしていて
楽しい雰囲気満載です。

読み聞かせ絵本にぴったりだと思います。

2018年12月6日木曜日

【お正月にぴったり】おみくじ(BL出版)【おみくじについての豆知識も身に付きます】

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おみくじ(BL出版)



さく:きた あいり

定価 1300円(税別) 

全32ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
正月、初詣、おみくじ。

わが家では年始定番のセットです。
+甘酒になるかもしれませんw


さて、今回の絵本はそんなおみくじが舞台。

神社にある筒状のおみくじ。
みんなが真剣に引いています。

出るおみくじによって、
みんなが一喜一憂。

たかがおみくじ。
されどおみくじ。

みんな、なんだかんだでおみくじの結果を大切にしているようです。


しかーし、そんなおみくじが実は誰かの意図した順番で出てたとしたら・・・

実はこの筒状のおみくじには、ちょっとした事情があります。
なんと中のおみくじがお話ができて動けて家族のように暮らしているのです。

そして、人間がくじを引こうとするたびに
「今回はお前が行け!」
と指図する親分がいるのです。

お賽銭をケチったと分かれば「大凶くん」が。
可愛い女の子だと「大吉さん」が。

でも、そんな好き放題のおみくじ集団に大ピンチ。
ひとりの天才少年が現れます。

なんとおみくじの中でおみくじ同士が話していることに気づくのです。

すると少年はおみくじを引きます。
そして、出た「小吉くん」に動じず、
すーっとそのままお持ち帰り。

そしておみくじの棒、小吉くんに懸命に話しかけます。
「おまえ、しゃべれるんだろ!」
それでもしゃべらない小吉くんに今度は耳かきでこしょこしょ。
それでもしゃべらなければ、もっと脅して・・・

とうとう小吉くんはすべてを少年に打ち明けてしまいます。

さて、おみくじの中で行われている不正に気付いた少年はどうしたのでしょうか。


おみくじが互いの力関係だけで決まらないように
対策を考えました。

それが、おみくじの中でおみくじを振ること。
おみくじの中で、おみくじくんたちに「ミニおみくじ」を引かせたのです。

今までは親分の指示で動いていたおみくじたち。
それが、本来の運?縁?運命?神命?で出番が決まり生き生きします。

大人としては、読み聞かせの時に
そのミニおみくじの中に
実はまたミニおみくじたちの争いがあるんじゃないかと
疑ってしまいますが、
子どもたちは、素直に次のお正月を楽しみにしていました。

実はこの絵本の見返しには
おみくじについての豆知識も書かれています。

クリスマスモードの世の中ですが、
気づいた時にはお正月。
ぜひぜひ今のうちにおみくじの豆知識を備えて
楽しいお正月を過ごしましょう♪

2018年12月3日月曜日

【2012年アカデミー賞短編アニメーション受賞作】モリス・レスモアとふしぎな空とぶ本(徳間書店)【本と生きる】

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モリス・レスモアとふしぎな空とぶ本(徳間書店)



さく:ウィリアム・ジョイス
やく:おびかゆうこ

定価 1500円(税別) 

全56ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
表紙をみると、ホラーテイストなお話?!

そんな風に思ってページをめくると
ちょっと違う寂しげな物語のスタートに
一瞬拍子抜けをしてしまいます。

この絵本の中で起こることは摩訶不思議。

でも、読み終わったときに
「書くこと」
「記録を残すこと」
「本を作ること」
の意味を改めて考えさせられる絵本でした。


物語は本の大好きな少年モリスが主人公です。

モリスは本が大好きで、読むことはもちろん
書くこと、そして将来は図書館で働きたいと願う
希望に満ちた少年でした。

しかし、人生には物語と同じように
予期しないことが起こるようで、
自宅が嵐に巻き込まれ、
家はめちゃくちゃ。
大切な本や書き溜めた原稿すら
一瞬で失ってしまいます。

失意のどん底のモリス。
行くあてもなく、彷徨うように
嵐の被害にあった街を歩き続けます。

すると、そこに現れたのは不思議な少女。
手にはたくさんのひもが。
そのひもの先には、
なんと、本がパタパタと羽ばたいています。

その姿に唖然とするモリス。

モリスは自分にも本をはばたかせることが出来るのか
挑戦をしますが、見事に落下してしまいます。

すると、今度はモリスの近くにもふわりと本がやってきて、
ある場所へと導かれます。

そこはお屋敷。
しかも、本がたくさん置かれているお屋敷。
モリスにとっては夢のような空間です。

そこで、モリスは生きているかのように動く不思議な本たちと
読んで、感じたことや考えたことを記録して、書き連ねて
夢のような生活を送ります。

そして、1冊の本が出来上がりました。

その時のモリスはすでに時が過ぎ、おじいさんとなっていました。

そして、その本と引き換えにモリスはこの家を出ていくことを決意します。

悲しむ本たちを前に、最後まで穏やかに挨拶をするモリス。

元の世界へとモリスは戻ります。

すると、不思議なことにモリスは
あの少女と出会った幼い少年へと若返り
元の生活へと戻ったのです。

では、モリスのいなくなった本だらけの家はどうなったのか。

少女が訪れていました。
少女は楽しそうに本を読んでいます。

この少女はモリスと出会った少女なのか、
それともモリスの次に選ばれた少女なのか。
答えはありません。

ただ、モリスの本は前は羽ばたけなかった。
でも、モリスが去ったあと、生き生きと飛び立てるようになりました。
いのちが吹き込まれたかのように。



読み終わったあと、不思議な感覚になります。
結末がはっきりしないのに、
なのに、大切な何かを受け取ったような思いがします。

それは、単なる本の大切さ。
それだけではないような気がします。

生きる中で、話すこと、書くこと、書き残すこと。
たくさんありますが、それが次の世代、その次の世代へとつながる
大切なツールなんだと改めて考えさせられました。

私は、200年は生きられない。

でも、本は大切にすれば200年でも300年でも
思いを届け続けることが出来る。

有形な財産として本は重要な役割を果たすのだなと私は思いました。

もちろん読み聞かせた子どもたちは
そこまで深くは考えないと思います。

でも、不思議な本たちとモリスの生き方、
そして最後に若返る驚きは
52ページという長めの絵本でも
飽きることなく聞いてくれることと思います。

そして私と同じように、
この絵本を次の世代へとつなげてくれた時に
新たな発見をしてくれると嬉しいなと思います。

温かな素敵な絵本をありがとうございました。

2018年11月30日金曜日

【あなたのなみだスイッチもONになる♪】にいちゃんのなみだスイッチ(アリス館)【心が温まるお話】

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にいちゃんのなみだスイッチ(アリス館)



さく:いとう みく
え :青山 友美

定価 140円(税別) 

全32ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
小学校に入っていない年長さんと年中さんの兄弟。
今回はこの二人が主人公。

そして物語は年中さんの弟目線で進んでいきます。

仲の良い男の兄弟。
元気で楽しく毎日を過ごしています。

弟はお兄ちゃんが好き。

でも・・・

そんなお兄ちゃんに対して
弟は嫌いなところもあります。

それは、お兄ちゃんが泣き虫なところ。

怒られたときにはもちろん大泣き。

でも、それだけじゃない。

カレーがシャツについただけでこの前は泣いた。

こんなこともあった。
弟がする注射なのに
なぜかお兄ちゃんが弟より早く泣いた。
だから、弟は泣けなかった。

弟はいつも思ってた。
強くて立派なお兄ちゃんが欲しいって。

周りには兄弟がたくさんいる。

どのお兄ちゃんも強くて格好良くて面白くて。
自分のお兄ちゃんよりいい人ばっかりに見えていた。


そんな時、弟は楽しみにしていた遠足の日に風邪をひいてしまう。
本当に本当に楽しみにしていた遠足。
弟はいくと言い張ったけれど、結局お休みした。
そして、家に残って泣いた。
お兄ちゃんは、そんな弟の姿を見ながら気まずそうに出ていった。


弟は眠りについた。
そして、眠りから覚めた。
その時、目の前には駅員さんの格好をした兄がいた。
縄をもって立っている。

「動物園へ行こう!」
兄はそういうと弟と電車ごっこを始めた。

部屋から廊下に出ると
お兄ちゃんが描いた動物が
壁にたくさん貼られていた。

ダイニングにもリビングにも
描かれた動物たちは
とっても生き生きしていた。

そして、電車はリビングで止まると
そこでお母さんが待っていた。

敷物を敷いて、僕と一緒におにぎりを食べてくれた。
弟のなみだスイッチが少しだけ入った。

弟は優しい兄がまた好きになった。



私、久々に泣きました。
正直に言って、深いお話なわけではありません。
でも、読み聞かせをしていて涙が溢れました。

私が子どもの健気さに憧れているからかもしれません。

感受性豊かで、素直な表現をする子供たち。

できる、できないで判断せず、

今できることをしてあげようとする優しさ。

わが家の子どもたちは兄と妹ですし、
小学生なので物語に興味をもつか不安でしたが、
しっかり登場人物の気持ちを理解できたようです。

その後に、すぐけんかを始めたのはご愛敬ですかね。

心温まる絵本をまたひとつ見つけることが出来て
私は幸せです。

2018年11月27日火曜日

【普通が普通でなくなる時】ふつうに学校にいく ふつうの日(小峰書店)【ふつうの枠に収まらない子どもたち】

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ふつうに学校にいく ふつうの日(小峰書店)



さく:コリン マクノートン
え :きたむら さとし
やく:柴田 元幸

定価 130円(税別) 

全32ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
ふつうに学校にいくふつうの日、
ふつうの男の子はふつうの夢からさめて、
ふつうのベッドからでて、
ふつうのおしっこをして、
ふつうに顔をあらって、ふつうの服をきて、
ふつうに朝ごはんをたべました。

こんな書きだして物語は始まります。

息子は出だしから
「ふつうってなんだよ!ふつうってさ!!」

げらげら笑いながら突っ込みを入れています。

でも、まずはその「ふつう」を疑うこと。
そこへの気づきはすごく大切かなと思います。

わが家では、朝ご飯に納豆を食べることが普通。
でも、友達の家では朝ご飯にパンを食べることが普通。
わが家では、朝パンを食べることは特別。

日常であふれる「ふつう」という言葉のマジックに
この絵本では気づくことが出来るし、
大人もわかっていながらも、改めて考えさせられることになります。

ふつうな日常を送っていた男の子は
学校で普通ではない先生に出会います。

その先生が行う授業が少し変。
音楽を聴きながら、自分のイメージする絵をかくのです。

同じ音楽から生まれる個性的な絵たち。

そんなやり取りの中から、
自ら創造することや挑戦すること、
自分が主体的になって取り組むことの楽しさを学んでいきます。

でも、この絵本の良いところは実はそれだけではありません。
教室の中には、最後までこの授業に興味を示さない子もいました。

居眠りをして課題に取り組まない子。

そういう子たちも含めて
学ぶ場が学校なのかもしれません。

居眠りしていた子も
いつかどこかで何かを学ぶ。
それがたまたま今日ではなかったのかもしれません。

世の中にあふれる「ふつう」や「あたりまえ」
「いつもどおり」なんてのもあるのかな。

安易に使われる便利で簡単な言葉。

でも、それを安易にうのみにせず、
自分自身の尺度できちんと考えられる人になりたいなと思います。

あっ!!「きちんと」も怪しい言葉(笑)

2018年11月24日土曜日

【今が楽しい少年と人生の浮き沈みを知る老人】きのうをみつけたい!【明日という希望への転換】

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きのうをみつけたい!(徳間書店)



さく:アリソン ジェイ
やく:蜂飼 耳

定価 180円(税別) 

全32ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
どうやったら、きのうに戻れるのか。

そのことについて真剣に考え、
答えを導き出そうと行動した少年のお話。

誰しもが考えたことのあるであろう、過去へのワープ。

私なら、その理由は失敗をやり直したいから。

でもこの少年は、毎日が楽しくて仕方ない。

楽しい毎日をまた味わいたい。

そんな、素敵なほど充実した毎日を過ごしている少年が
本当にピュアな思いで昨日を探します。


そして、そんな孫の願いを聞きつけて登場するのがおじいさん。
このおじいさんは、今までの自分がどんな人生だったか
淡々とお話を進めていきます。

前のめりな少年と冷静な老人。

このコントラストがきれいに描かれた絵本です。

おじいさんは少年に
自分にも少年時代があって楽しかったとこ
人生には浮き沈みがあること
そして今が幸せなことを
じっくりと語ってくれます。

大人はこの言葉にずしりと重みを感じるかもしれません。

少年のピュアな昨日へのこだわり。
それが、明日への希望へと変わるのに
そんなに時間はいらなかったようです。


2018年11月21日水曜日

【だまし絵絵本というにはもったいない】どこでもない場所(ほるぶ出版)【ありえない世界に浸ってみましょう】

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どこでもない場所(ほるぶ出版)



さく:セーラ・L. トムソン
え :ロブ ゴンサルヴェス

定価 160円(税別) 

全34ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
だまし絵絵本。
そう言ってしまうのは簡単ですが、
絵のクオリティがとても高く、
ページを開いて飾っておきたい、
そう思える美術品のような絵本です。

絵本では様々な風景が描かれています。
どの絵も奥行きがあり、吸い込まれそう。

そこに、ぽつり、ぽつり。
つぶやくような文章がつづられています。

「想像してごらん。ほら、ここは」

この一文でさまざまな異空間へと導かれます。
そこはありそうでありえないことが起こっている
「どこでもない場所」

小川が霧と接するとそこから古風な建物がのぞきだす。
一面に広がった夜空が陸地と接したときに気づけば溶け合い一つになっている。
おもちゃのお人形がおもちゃの家から出てくる絵なのに
人形が途中から等身大の生身の人間に変わっている。
花が咲き乱れている公園がいつしか雪面となりその上をスキーヤーが滑っている。

などなど。

言葉では到底説明しきれないような世界観が
この絵本には広がっていて心と魂を奪われます。

一度、子どもたちと一緒に
普段、想像しない世界に浸ってみるのはいかがでしょうか。

2018年11月18日日曜日

【秋から冬への贈り物】木の葉つかいはどこへいった?(きじとら出版)【小さな葉っぱの小さな勇気】

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木の葉つかいはどこへいった?(きじとら出版)



さく:ピーナ・イラーチェ
え :マリア・モヤ
やく:小川 文

定価 160円(税別) 

全25ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
当たり前のように訪れる四季。

中でも秋の深まりは暗さや影、寂しさを感じる季節でもあります。

一方で、色の濃淡がきれいな葉の色づき。
紅葉は、そんな寂しさと対極にあるような生命力を感じさせてくれます。

今回の絵本は、そんな色づいた葉が
落ち場となるその時をメインに描かれています。

文章が実にリズムよく、滑らかで
自分が読んでいても自然の心地よい流れを感じさせてくれます。

ただ、内容に比喩表現が多く
文章の多いページと絵だけのページの差が大きく、
小さなお子さんには少し退屈な絵本かもしれません。

物語は落葉が「木の葉使い」の指揮のもと行われているという設定で始まります。

しかし、今年はその木の葉使いが木々たちのもとにやってきません。

葉っぱたちは自分たちの色づき、そして季節の移り変わりを感じています。

それでも「木の葉使い」が来ないので、落葉に勇気を出せない葉っぱたち。

そんな中、一枚の葉っぱが覚悟を決めて木から落ちようとします。

その時の葉の覚悟と不安、見守る周りの葉っぱたちの気持ちの揺れ方。
これらが絵と文できれいに表現されています。

紅葉のきれいな絵はほとんど出てきません。
それでも、繊細な葉や雪に埋もれていく葉の姿には
静かな味わいを感じさせてくれます。

木の葉使いはどこへ行ったのか。

最後に種明かしをしてくれますが
ちょっと拍子抜けしてしまうような理由でした。

秋というより、秋から冬への季節の移り変わり。
そんな一場面を描いた繊細な絵本です。

読み聞かせもよいですが、
ぜひ一度大人の方が目を通して
味わっていただくと良いかと思います。