2018年10月15日月曜日

【極上ファンタジー絵本】ほんのにわ(偕成社)【ノスタルジックな世界】

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ほんのにわ(偕成社)



さく・え:みやざき ひろかず

定価 140円(税別) 

全32ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
ノスタルジックな世界観が広がる
ちょっぴり大人な温かい絵本です。

主人公は庭師をしているおじさん。
あるとき、ひょんなことから
古い本と自分が幼かった日の写真が一枚出てきます。

それは、庭で撮った写真。
でも、その写真が変なんです。
見たこともない植物に囲まれている。

でも、そこに何かを感じ
ずっと気になっていた庭師。


ある日、その本に吸い込まれた。
そこは水彩画で描かれた淡い世界。
自分が幼かったころの世界。

懐かしさや会いたかった亡き父と会える喜び
そしてこの世界がいつまでも続かないと
なんとなく感じている主人公の哀愁。

ファンタジーなんだけど、
どこか現実的であり、
生きる力を感じる場面。

そして、ずっと気になっていたあの庭が何だったのか
やっと思い出すことになる。

幼い自分が地面に描いたへんてこな庭。
それがあの写真の庭。
それを上から眺めていた父親が
自分の理想の庭として
長年仕事を続けてきた。
そして残ったのがあの古い本。

ファンタジーはここからが真骨頂。
主人公が夢から覚めたところで、
絵本から抜け出してリアルに戻る。
でも、絵本に忘れ物。
そして父親が本当に植え、手入れした植物。

どこからが空想で、
どこからがリアルか。

線引きのない世界観が
より主人公の生き方を惹きつける。

父の仕事、庭師を継いだ主人公。
幼い子供の描いた庭を仕事の理想に据えた父親。
ずれた時間軸を交錯させる古い本。

素敵な時間を提供してくれる
極上ファンタージー絵本です♪

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