2018年7月16日月曜日

大洪水!!あばれ川とたたかった男(汐文社)

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大洪水!!あばれ川とたたかった男(汐文社)



さく・え:高村 忠範

定価 1800円(税別) 

全36ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 30分程度


~読み聞かせの感想~
史実に基づいた絵本です。

静岡県の天竜川は昔からたびたび氾濫し
多くの人の命を奪っていました。

その現実を目の当たりにした
当時19歳の金原明善(きんばらめいぜん)が
人生のすべてをかけて
この暴れ川と向き合い
平和な世の中を目指して
生きたエピソードが記されています。


金原明善は当初、この天竜川に
強固な堤防を作れば、洪水は収まると考え
父親の財産もなげうって
工事を進めました。

しかし、大雨によって、
やはり洪水はおき、多くの犠牲が出てしまいます。

村の仲間も当初は金原明善に協力的だったのが
徐々に川を鎮める計画に疑念を抱くようになります。
それでも金原明善はへこたれることなく
何度も何度も、信念をもって工事をし
失敗しては立ち上がり、
人生のすべてを天竜川に捧げます。


そこで、気が付いたのが、
天竜川の流れを押さえるのではなく
水源自体の保水力を高めるという方法。
荒れた山々に植樹し、山の再生を行ったのです。

しかし、木が育つのには途方もない時間がかかります。
その間の大雨でせっかく植樹した木々が流されたり、
土石流などの被害にあい、
やはり協力者が不安に駆られます。

それでも金原明善は、自分の考えを曲げず、
90歳を超えるまで天竜川と向き合い続けました。



きっと、昔の川・・・
いや川だけでなく、すべての自然に対し、
昔の方々は
幾度となく挑み、失敗し、
積み重ねた経験があるからこそ、
現在の世の中があるのだと思います。


この絵本自体は絵が固く、
文字も多いため小学3年生ぐらいから
読むことのできる本だと思いますが、

昔の人の自然との向き合い方や考え方、
失敗にめげず根気強く取り組む姿勢に
きっと共感してくれると思います。


今回の平成30年7月豪雨もただの大災害にしない。
そういう気持ちを持つことも大切なのかもしれません。



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