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空のおくりもの~雲をつむぐ少年のお話~(フレーベル館)
え :アリソン・ジェイ
やく:亀井 よし子
定価 1300円(税別)
全32ページ
読み聞かせおすすめ度 ☆☆☆☆☆
読みごたえ度 ☆☆☆☆☆絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆
実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】
読むのにかかった時間 10分程度
どのくらいの人が表紙にひかれて絵本を手に取ったでしょうか。
わたしも、その一人になりました。
やわらかく温かみのある絵。
どこまでも続いていきそうな空と地平線。
ただ、お話はそれ以上によかった。
自信をもって紹介できる絵本です。
あるところに、雲を紡いで
洋服やマフラーを作れる少年がいました。
母親からの教え通り、
ていねいにしっかりと作られた衣類の数々は
半端ではないふわふわの柔らかさと
ほわっと温かいぬくもりを想像できます。
そんな素敵な技術を持った少年に目をつけたのが王様。
自分の地位を利用して少年に命令をします。
その雲の衣類を作れるだけ作れ。
私、家族、みんなの衣類を作れるだけ作れと・・・。
一度は断ろうとした少年でしたが、
結局は断れず、いつも以上に雲から衣類を作ります。
来る日も来る日も言われた通り、
雲から衣類を作り続けると・・・
とうとうこの国から雲がなくなってしまいました。
雲がなくなった国は大変です。
雨が降らず、穀物は枯れ、人々に飲み水がいきわたりません。
王様のわがままが、自らの国を亡ぼすことになりそうなとき
そうなるのではないかと不安を抱えていた人物が少年のほかにもいました。
王様の娘だけはこの事態を予想していたのです。
大変な事態に、王様のことなんて関係ない。
娘が勇気ある行動を起こします。
すぐに雲でできた衣類を少年に返し
もとの雲に戻すよう命令をします。
この命令には喜んで従う少年。
最後は元の平和な世界に戻りました。
雲を食べる、雲にのるなんてことは想像したことがありましたが、
雲を織るという発想は初めてでした。
自分の目の前に欲しいものがあった時、
独り占めしたくなってしまうもの。
その先に何が起こるのか、
冷静に考えるのは大人でも意外に難しい。
そんな自然とのかかわり方を
絵本で上手に表現されています。
雲を織るなんてお話でしか表現できないからこそ、
子どもたちにとって印象に残るのだと思います。
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