2018年11月21日水曜日

【だまし絵絵本というにはもったいない】どこでもない場所(ほるぶ出版)【ありえない世界に浸ってみましょう】

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どこでもない場所(ほるぶ出版)



さく:セーラ・L. トムソン
え :ロブ ゴンサルヴェス

定価 160円(税別) 

全34ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
だまし絵絵本。
そう言ってしまうのは簡単ですが、
絵のクオリティがとても高く、
ページを開いて飾っておきたい、
そう思える美術品のような絵本です。

絵本では様々な風景が描かれています。
どの絵も奥行きがあり、吸い込まれそう。

そこに、ぽつり、ぽつり。
つぶやくような文章がつづられています。

「想像してごらん。ほら、ここは」

この一文でさまざまな異空間へと導かれます。
そこはありそうでありえないことが起こっている
「どこでもない場所」

小川が霧と接するとそこから古風な建物がのぞきだす。
一面に広がった夜空が陸地と接したときに気づけば溶け合い一つになっている。
おもちゃのお人形がおもちゃの家から出てくる絵なのに
人形が途中から等身大の生身の人間に変わっている。
花が咲き乱れている公園がいつしか雪面となりその上をスキーヤーが滑っている。

などなど。

言葉では到底説明しきれないような世界観が
この絵本には広がっていて心と魂を奪われます。

一度、子どもたちと一緒に
普段、想像しない世界に浸ってみるのはいかがでしょうか。

2018年11月18日日曜日

【秋から冬への贈り物】木の葉つかいはどこへいった?(きじとら出版)【小さな葉っぱの小さな勇気】

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木の葉つかいはどこへいった?(きじとら出版)



さく:ピーナ・イラーチェ
え :マリア・モヤ
やく:小川 文

定価 160円(税別) 

全25ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
当たり前のように訪れる四季。

中でも秋の深まりは暗さや影、寂しさを感じる季節でもあります。

一方で、色の濃淡がきれいな葉の色づき。
紅葉は、そんな寂しさと対極にあるような生命力を感じさせてくれます。

今回の絵本は、そんな色づいた葉が
落ち場となるその時をメインに描かれています。

文章が実にリズムよく、滑らかで
自分が読んでいても自然の心地よい流れを感じさせてくれます。

ただ、内容に比喩表現が多く
文章の多いページと絵だけのページの差が大きく、
小さなお子さんには少し退屈な絵本かもしれません。

物語は落葉が「木の葉使い」の指揮のもと行われているという設定で始まります。

しかし、今年はその木の葉使いが木々たちのもとにやってきません。

葉っぱたちは自分たちの色づき、そして季節の移り変わりを感じています。

それでも「木の葉使い」が来ないので、落葉に勇気を出せない葉っぱたち。

そんな中、一枚の葉っぱが覚悟を決めて木から落ちようとします。

その時の葉の覚悟と不安、見守る周りの葉っぱたちの気持ちの揺れ方。
これらが絵と文できれいに表現されています。

紅葉のきれいな絵はほとんど出てきません。
それでも、繊細な葉や雪に埋もれていく葉の姿には
静かな味わいを感じさせてくれます。

木の葉使いはどこへ行ったのか。

最後に種明かしをしてくれますが
ちょっと拍子抜けしてしまうような理由でした。

秋というより、秋から冬への季節の移り変わり。
そんな一場面を描いた繊細な絵本です。

読み聞かせもよいですが、
ぜひ一度大人の方が目を通して
味わっていただくと良いかと思います。

2018年11月15日木曜日

【私は危機を止められない】ガスこうじょう ききいっぱつ(ポプラ社)【シゲリカツヒコの描写力に圧巻】

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ガスこうじょう ききいっぱつ(ポプラ社)



さく:シゲリ カツヒコ

定価 130円(税別) 

全32ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
一度見つめられたら目を背けられない。
そんな生命力とどこか無機質な異空間。

その魅力にファンとなっている一人が私です。

今回のシゲリカツヒコさんの絵本は
ガス工場が舞台です。

絵本いっぱいに広がる工場の様子。
働く人々や工場の機械の唸る音。
一つ一つが本当に響いてきそうな
リアリティのある絵が描かれています。

ただ、ガスを生成する工場の割には
その材料が何だか見慣れないような見慣れたような
ガス生成できなそうなものが材料に供給されます。

しかもその材料はベルトコンベアで運ばれて
そこで働いている作業員さんが手作業で選別するという
表紙に描かれているようなダイナミックなガス工場の割に
アナログチックなガス生成の作業が続きます。

でも、どの人もガスを作るプロとして
汗をかきながら懸命に誇りをもって働いているのが
絵本からも伝わってきます。

さて、ガスが完成に近づくと、
今度はそのガスに匂いと音をつけるというのです。

危険なガスに匂いをつけるのは
イメージの沸くことですが、
音をつけるとはどういうことでしょう。

しかも、その作られたガスは
継続的にどこかへ送るのではなく
外へと解き放つのだそうです。

その時によい音が鳴るように
ラッパ型の管を入念に調節します。


さて、新品のガスが出来ました。
解き放つ準備も完了。

ところがです。
なぜかバルブが開きません。
焦る作業員。
懸命にバルブを回そうとしますが
まるで誰かが抑えているよう。


ここで、場面は突如、小学校に変わります。
そこは授業中。
一人の男の子が苦しそうにしています。
ガスの放出を懸命に抑えているのです。

そうガス工場はおなら工場。
そして、今まさにガスを放出したいガス職人と
なんとしても授業中の放屁はさけたい男の子の
なんとも力の入る戦いが繰り広げられているのです。

しかし、そこは一枚上手な職人たち。

最後は男の子がこらえきれずにおならをしてしまいます。

恥ずかしがる男の子。
喜ぶガス職人。

最後まで人間味あふれる人物たちが絵本いっぱいに広がる
とっても素敵な絵本でした。

2018年11月12日月曜日

【娘と母と祖母のお話】まよなかのたんじょうかい(すずき出版)【生活絵本として賛否両論】

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まよなかのたんじょうかい(すずき出版)



さく:西本 鶏介
え :渡辺 有一

定価 120円(税別) 

全29ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
アマゾンさんでは評価の低い絵本です。
タイトルと話の内容があまりにギャップがあるのかもしれません。

実はこの絵本、小学校低学年の課題図書になっています。
その為、期待したほどではないというような
ギャップを感じた方も多かったのでしょう。

しかし、私はこの本を読み聞かせてみて
子どもたちと大切なことを考えさせられました。

物語はある母子家庭の様子を描いています。
サキちゃんは6歳の女の子。
お母さんはタクシードライバー。
娘を育てるために必死に働いています。
そして、サキちゃんを普段面倒見ているのはおばあちゃん。
三人家族の物語です。

サキちゃんはこの日誕生日を迎えます。
でも、お母さんはタクシーのお仕事。
後ろ髪をひかれながらも、
早めに帰ってくることを約束して
仕事へと出かけていきます。

サキちゃんは自分の誕生日会の準備を
おばあちゃんと一緒に進めます。

そして、予定の時刻になりました。
帰ってきません。

その時、お母さんには大変なことが起こっていました。

タクシーで通りかかった道に病気で倒れた方がいたのです。

お母さんは病人を助けようと必死に病院を探します。
サキちゃんとの約束の時間が迫っていても
そのまま放ってはおけませんでした。

家で待ち続けるサキちゃんとおばあちゃんのもとへ連絡が届いたのは
約束の時間を過ぎてからでした。

理由を知らず待ち続けたサキちゃんにとって
理由が知れただけでもうれしかったようです。

次の日が迫ったとき
お母さんは大急ぎで帰ってきてくれました。

とにもかくにも、まずはサキちゃんのお祝いを。
ハッピーバースデーをうたい、
バースデイケーキの灯を消したそのとき、
午前0時、翌日を迎えました。

お母さんはサキちゃんの誕生日に間に合って安堵します。
サキちゃんも誕生日を祝ってもらって大満足。

いつもならとっくに寝ている時間の誕生日会。
アクシデントはあったけど、
無事にこうやって家族でお祝いできるのは幸せなことですね。


一部の批判的な意見として挙げられるのは、
病人を発見しておきながら
お母さんがタクシーで病院を回るなど
適切な処置をしていないという場面が描かれている点です。

さらに作者がこの絵本を「生活絵本」として
子どもたちへの教育的な価値を前面に押し出しながら
発行されたことも批判を呼んだようです。

確かに、今の時代なら携帯ですぐに救急車が正しいですし、
私も「教育的にこの行為はどうなのよ」と聞かれたら
「変ですね」としか答えられません。

ただ、わが子たちに読み聞かせたところ
子どもたちは
・間に合ってよかったね。
・病気の人も助かってよかったね。
と好意的でしたし、
病院を探す場面に違和感を感じたら、
こういう時は救急車を呼ぶのもよいよねと
反面教師的な教材として
お話を付け加えてもよいと思います。

サキちゃんの我慢や不安、
それに耐えた強さやお母さんの思いやり、
おばあちゃんの温かい見守りなど
私は存分に読む価値のある絵本だと思います。

2018年11月9日金曜日

【ノンフィクションで夢見る力を育てたい】せかいでさいしょのポテトチップス(PL出版)【答えを出すだけが人生の正解じゃないよ】

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せかいでさいしょのポテトチップス(PL出版)


さく:アン・ルノー
え :フェリシタ・サラ
やく:千葉茂樹

定価 140円(税別) 

全34ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
普段、何気なく食べているもの。
それぞれに調理法があり、味付けがあり、盛り付けがある。

当たり前のように、目の前にあるものも
過去には衝撃的な誕生の瞬間があったに違いない。

そう思わせてくれるのがこの絵本。

そして、今回、
誕生のルーツとして紹介される食材は
「ポテトチップス♪」

絵本の中身は単純でいながら
繰り返しの場面が多いので
飽きてしまうかなと心配しましたが

さすが身近なお菓子、ポテチ。

最後まで集中切らさず、理解していました。


とっても料理が上手な料理人、ジョージ・クラム。
誰にどんな料理を出しても
おいしいと喜ばれる腕利きの料理人です。

そんな彼のもとに現れた変わり者。

そんな彼が注文したのはポテト料理。

そんな料理は、お茶の子さいさいとばかりに
男性の客にポテトを勢いよく差し出した。

でも、これじゃないと突き返される。
ポテトが厚すぎる。味も刺激がない。

まさかのダメ出しに、
料理魂に火が付いた彼は
そこから怒涛のポテト料理を提案する。

でも、どれも彼のお眼鏡にはかなわない。

相方のおかみさんは、
彼って、お店を茶化しに来た嫌なお客さんじゃない?
と疑い始める始末。

とうとうジョージ・クラムは自棄になって
極端に薄いポテトを揚げて
これでもかってくらい塩を振りかけた。

もうどうにでもなれってね。

でも皆さん分かりますよね。

これが、お客の心をわしづかみ。
自分たちで食べてみても
おいしいと飛び上がる。

自分で作ろうと思っていない料理が
最高においしい料理を作り出す。

世の中はそんなものなのかもしれません。

もちろんこの物語はノンフィクション♪
最後にはジョージ・クラムの写真も載っています。

これからの未来を担う子供たちに
夢のある話をしませんか?

答えを出すだけが正解じゃないって。
チャレンジしていると奇跡は起こるのだって( ̄▽ ̄)

2018年11月6日火曜日

【最後のページにご注目!!】たとえば、せかいがゴロゴロだったら(講談社)【やられた~って思う絵本】

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たとえば、せかいがゴロゴロだったら(講談社)


さく・え:高畠 那生

定価 140円(税別) 

全36ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
面白い!!
読み聞かせ後に思う。

まず、題名から中身が想像つく人は
相当凄いと思う。

ある島で生活している人々の習慣がもの凄い。

そう、題名のまんま。
全員がゴロゴロしてる。

怠けてごろごろしているのではなく
一日中ゴロゴロの姿勢で
横たわって生活をしている。

ご飯を食べるときも、移動をするときも、
車に乗るときも、授業を受けるときも、
仕事をするときも、遊ぶときも・・・

だから、家の扉は横長で、
車の扉も横長。
机も、勉強道具もゴロゴロの姿勢に合わせてる。

当然、スポーツもゴロゴロの姿勢で行うから
サッカーは全員ゴロゴロ寝そべって異様な光景。
観客も寝そべってみてるから・・・気持ち悪いw


あまりのだらしなさに、
普段姿勢が悪い!!と注意を受ける子どもたちも、

「いいかげん、シャキッとしなさいよ!!」

と怒り出す始末。

ちなみに、設定としては
この島のある人が、普通に生活をしていたのだけど
ゴロゴロするのが楽でいいってところから、
じゃあ、生活のすべてをゴロゴロで過ごせれば楽なんじゃない
という、とんでもないアイディアからこうなったそう。


でもね、
この絵本の凄さは最後にある。

ゴロゴロ住人が寝ますよって時に
その衝撃は起こるのです。

ちなみに、わが家で読み聞かせをしたときは

3秒、時が止まりました。


あまりにもバカバカしい展開に
ちょっとおなか一杯になったところで
この展開かぁと感心してしまいました。

これは書かないほうが、
皆さんが楽しめると思います。

みなさんが最後にやられたぁ~っと
唸ってもらえるのを
こちらとしては楽しみにしております。

2018年11月3日土曜日

【素敵ではないが一生忘れられない絵本】とびだせ!チンタマン【大丈夫、最後まで安心して読めますw】

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とびだせ!チンタマン(TOブックス)



さく:板橋 雅弘
え :デハラ ユキノリ

定価 150円(税別) 

全40ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
このブログではめったに使わない単語。
『衝撃作!』

表紙のこの絵は何??

ちんちんそのままじゃん・・・

男の子から
こんな汚いものいらないと言われ
ショックを受けたおちんちんとたま。

そしたら、男の子が寝ている間に
チンタマンとなって飛び出した。

というお話。

無茶苦茶だけど、
男の子がおちんちんを触ることが
悩みのご家庭もあるはず。

そんなときにこの絵本が役に立つ・・・かw

飛び出したチンタマンは
悪者と戦うのですが、
途中で大人としてはドキドキしちゃう展開が。

最終的にはおしっこビームで
やっつけるので安心してください。

とりあえず、解説すら難しいこの絵本。
でも、普段タブー視されているおちんちんについて
おおっぴらげに話ができる良い機会かもしれません。

一度手に取って
まずは大人が目を通して
安心してから読み聞かせをしてあげてください。