2018年11月18日日曜日

【秋から冬への贈り物】木の葉つかいはどこへいった?(きじとら出版)【小さな葉っぱの小さな勇気】

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木の葉つかいはどこへいった?(きじとら出版)



さく:ピーナ・イラーチェ
え :マリア・モヤ
やく:小川 文

定価 160円(税別) 

全25ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
当たり前のように訪れる四季。

中でも秋の深まりは暗さや影、寂しさを感じる季節でもあります。

一方で、色の濃淡がきれいな葉の色づき。
紅葉は、そんな寂しさと対極にあるような生命力を感じさせてくれます。

今回の絵本は、そんな色づいた葉が
落ち場となるその時をメインに描かれています。

文章が実にリズムよく、滑らかで
自分が読んでいても自然の心地よい流れを感じさせてくれます。

ただ、内容に比喩表現が多く
文章の多いページと絵だけのページの差が大きく、
小さなお子さんには少し退屈な絵本かもしれません。

物語は落葉が「木の葉使い」の指揮のもと行われているという設定で始まります。

しかし、今年はその木の葉使いが木々たちのもとにやってきません。

葉っぱたちは自分たちの色づき、そして季節の移り変わりを感じています。

それでも「木の葉使い」が来ないので、落葉に勇気を出せない葉っぱたち。

そんな中、一枚の葉っぱが覚悟を決めて木から落ちようとします。

その時の葉の覚悟と不安、見守る周りの葉っぱたちの気持ちの揺れ方。
これらが絵と文できれいに表現されています。

紅葉のきれいな絵はほとんど出てきません。
それでも、繊細な葉や雪に埋もれていく葉の姿には
静かな味わいを感じさせてくれます。

木の葉使いはどこへ行ったのか。

最後に種明かしをしてくれますが
ちょっと拍子抜けしてしまうような理由でした。

秋というより、秋から冬への季節の移り変わり。
そんな一場面を描いた繊細な絵本です。

読み聞かせもよいですが、
ぜひ一度大人の方が目を通して
味わっていただくと良いかと思います。

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