2018年8月31日金曜日

【爽快なお笑い絵本】キリンですけど(絵本館)【笑いのツボ】

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キリンですけど(絵本館)



さく:高倉 浩司
え :丸山 誠司

定価 130円(税別) 

全28ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
とにかく大笑い。
はじめから最後まで
小学3年生の息子が大爆笑。
その姿につられて、家族みんなが大爆笑。

笑いのつぼに入ったら抜け出せない。

そんな畳みかけるようなボケ連発の絵本です♪


主人公のキリンにはたくさんの夢があります。

チーターになりたい!
ライオンになりたい!
カメレオンになりたい!

そこでよ~く妄想するんです。
もし私、キリンがチーターになったら・・・

ページをめくって出てくる絵。
これでまずは大笑い。
ぬぼーっとした感じのキリンさんが
見事にチーターになってるんです。

キリンさんの雰囲気は残して。

だから見事に不格好。

でもだからこそ面白い。

そしてチーターになったキリンさんには
致命的な欠点が!!!

この欠点を晒す姿に
また大笑い。


けっして文字数は多くありません。
でも大切なのは読み手。
キリンをうまく表現できると
ページをめくるごとに
ドッカンドッカン受けること間違いなし。


最後には意外と??
全うな結論に
キリンさんはたどり着きます。

あー、笑った!
あっという間に読み終わりますが、
すごくすっきりした気持ちになれる
爽快なお笑い絵本です♪

2018年8月28日火曜日

【夏の終わりにピッタリ】夏平くん(絵本館)【秋の寂しさも味わえます】

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夏平くん(絵本館)



さく:あおき ひろえ

定価 130円(税別) 

全32ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
夏休みが終わって学校再開!

そんな時にクラスで一人
こういうお友達がいたら
憂鬱になんかならないだろうな。

夏平くんは夏に生まれた元気な男の子。
自由奔放でだいぶ落ち着かない。

そんな男の子と一緒にいるのが嫌だと思っている
クラスメートの女の子。
この子が主人公です。
一緒に学校で過ごしながら感じることを
ぽつりぽつりで語ってくれます。

夏平くんは興味があると
なんでも飛びついちゃうし、
忘れ物も多いから、
忘れた品はいつも女の子が
貸さなくちゃならなくなっちゃう。

いやだぁ~

こう思う時に限って席は隣だし・・・

でも、こんな夏平くんにもすごいところがあって
運動ではだれよりも大活躍。
徒競走だってNO.1!

だけど、神様は大切な時なのに
思い通りにはなかなかさせてくれない。
あんなに頑張っていた夏平くんを
大切な運動会で転ばしちゃう。

練習で張り切っていたのに
本番ではビリッケツ。

お昼、家族でお弁当を食べるとき
夏平くんは大泣き。
応援してくれていたお母さんの前で大泣き。

ひまわりのように笑顔の夏平くんが大泣き。


実はこのお弁当を食べる場面、
主人公の女の子の家族や
ほかのクラスメートの家族も
校庭にシートを広げてお弁当を食べており
その姿が詳細に描かれています。

ただ、
どの家族もご両親がそろっている中、
夏平くんの家族だけ、母と子の二人きり。

ほかの家族が揃って描かれている中
母と子、二人きりにしたのは
作者の世界観に何かあったから
あえてのことなのかなと思いました。


さて、運動会で大泣きだった夏平くん。
それが過ぎればまたいつものように元気な姿。

ところが、そのにぎやかさは突然去っていきます。

転校です。

大人は家庭の事情を疑ってしまいますが、
子どもは純粋にかわいそうだとしんみり。

まるで暑い夏が突然終わりを告げ
足早に秋が訪れる寂しさのように
静かに静かに終わりをつげる
心に残る絵本です。


2018年8月25日土曜日

【シュールな大爆笑】サムとデイブ、あなをほる(あすなろ書房)【最後はミステリー】

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サムとデイブ、あなをほる(あすなろ書房)



さく:マック バーネット
え :ジョン クラッセン

定価 1500円(税別) 

全40ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
なんとなーく、表紙から想像はつくんです。
面白い絵本だなって。
匂いというか、感覚というか。

実際に、期待を裏切らない絵本です。

サムとデイブはひょんなことから
子犬と一緒に庭に穴を掘り始めます。

目的は宝!!
というわけでもなく、
ワクワクを求めて掘り進めます。
二人はお目当てのわくわくにたどり着けるのでしょうか。

懸命に穴掘りを進めるとやっぱり疲れちゃう。
ちょっと休憩しましょうかと
いったん穴掘りを中断しますが、
なんとあと数センチ掘り進めれば
とんでもないお宝が見つかります。

でも二人は気づかず、休憩。

そして作戦変更。
縦に掘っても何もなさそうなので
横に穴を掘っていくことに。

もう少し下に掘っていたら
一生生きていけそうな大きなお宝。
それをものの見事に逃していく。

子どもたちは絵を見て瞬時に状況を理解。
頭を抱えて「オー!ノー!」
いつから英語ができるようになったのかw


穴掘りは継続中。
今度は二手に分かれ掘ることに。
しかし、これが真横にあった宝物を
見事によけて掘り進む結果に・・・。
まるで、宝物の場所を理解しているかのように
きれいにお宝をよけて進む二人。
努力がなかなか報われません。

途中一緒にいたワンちゃんだけが
大好きな骨にありつけるシュールな展開。


そして、穴を掘り続けると

シュルルルル~~~

ストン!

どこかに全員落ちちゃった。
地面を掘っていたのに、
空から落ちた。

元のお庭に戻る。
振出しに戻る。
ちゃん!ちゃん!




・・・
・・・( ,,`・ω・´)ンンン?

おかしい!
おかしいよう!!

なんか変なの。
落ちた場所。

違う、違う!!
違うよ!!絶対!!

木、見て!!
ワンちゃん見て!!

変だぁ~~~~~!


わが子たちが、終わりのページで騒然。
そうなんです。
この絵本、単に宝を逃して笑うだけじゃなく、
最後に実に不思議なことが起こるんです。

お子さんが気づけたら、そのまま。

気づけなかったら、
大人がフォローして気づかせてあげてください。

絵本自体に面白さが詰まった
なかなか素敵な絵本です!!


2018年8月22日水曜日

【空いた時間に最適】I SPY ミッケ!いつまでも遊べるかくれんぼ絵本(小学館)

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I SPY ミッケ!(小学館)


さく:ジーン・マルゾーロ
しゃしん:ウォルター・ウィック
デザイン:キャロル・D・カーソン
やく:糸井 重里

定価 1360円(税別) 

全29ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 120分程度


~読み聞かせの感想~
かくれんぼ絵本。
I SPY ミッケ シリーズの1作目。

子どもたちは表紙ですでにワクワク。
なぜならすでにミッションはスタートしているからです。

表紙には単純にこう書かれています。
「もういいかい?
 ひこうきがかくれたよ。
 すうじの2も。
 さあ ミッケ!」

準備運動もなしに
こちらの問いかけもなしに
子どもたちの思考回路が刺激されます。

ただ、さすがはかくれんぼ絵本。

表紙の問題は非常に簡単なのに
ページをめくるとかなり難しい。

特に普通のかくれんぼ絵本と違うのは
そこに描かれた品々が写真であること。

つまり実物。

これが普段の絵本になれた私たちを混乱させます。

ちょっとした違い、向き、色、大きさ、
注意することは盛沢山。

見つけた時には思わず大声を上げ、
待合室などでは周囲にご注意を!

小さなお子さんから小学生、中学生、
大人だって何の問題もなく
一生懸命取り組めるかくれんぼ絵本になっています。

読み聞かせの時には少人数で。
しかも熱中すると
子どもたちは絵本を奪い合うので
そこは読み聞かせの責任者が
しっかり管理してあげましょう。

でも、そういいながら私もすべて見つけられてないw
楽しい絵本だなって思います。


2018年8月19日日曜日

ふしぎなタネやさん(金の星社)

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ふしぎなタネやさん(金の星社)


さく:みやにし たつや

定価 1300円(税別) 

全32ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
家庭菜園のミニトマトやオクラもそろそろ終わり。
玄関には秋の花を用意し始めました。
そんなときに読み聞かせをした本です。

ぶたくんが花を植えようと種屋さんに行きます。

するとそこには「ふしぎなタネやさん」ありました。

どんなふしぎなタネがあるのでしょう。
店員のたぬきさんは一つ一つていねいに紹介してくれます。

いわゆる実演販売ですね。

タネは植えて不思議な呪文をかけると
すぐに大きな木が生えてきます。

まず、紹介してくれたのは
白くて丸く冷たいタネ。

もうこれだけで不思議ですが、
植えてみると育った木は・・・

「ゆきだるまのなる木!!」

子どもたちは大興奮。

想像したことない木ですから。


この本のよいところは、
ぶっ飛び方が半端じゃないところ。

普段の子供たちの想像力を超えるような
新たな刺激を脳に与えてくれます♪

次に紹介してくれたのは、
「まるくて穴の開いたタネ」

その次は「いろんな色のふわふわしたタネ」

そして、ブタ君が勝手に植えてしまった
「いっぱい穴の開いたタネ」

どれも個性的な実がなります。

読み聞かせをしていると、
子どもたちが食いついて
次は何?!
とテンポよく進みます。

そして、最後にとっておきのタネ!
大きな丸いいぼいぼのついたタネ!
をタヌキの店員さんからいただきます。

お話はここで終わりません。

帰りにブタ君を食べようとオオカミが襲ってきます。

先ほどまでののほほんとした世界から一転
命を削る戦いに!!
これが弱肉強食の世界?ww

その時に先ほど買ったタネが大活躍。
最後の一撃は、

そう!

とっておきのあのタネ。

スッキリと終われる楽しい絵本。

ぜひテンポよく楽しく読み聞かせをしてみてください。

2018年8月16日木曜日

おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん(BL出版)

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おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん(BL出版)




さく:長谷川 義文

定価 1400円(税別) 

全40ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 15分程度


~読み聞かせの感想~
お盆も終わります。
皆さんはご先祖様を思い返すことはありましたか。
今は家にご先祖様の額を飾ることもないので
うちの子はこの本を読むまで
深く考えたことはなかったそうです。

絵本は幼稚園生の男の子を主人公としてお話が進みます。

お父さんは38歳、おじいちゃんは72歳。

そこで男の子は単純な疑問を持ちます。

「おじいちゃんのおとうさんってどんな人?」

するとおじいちゃんは、こんな人だったよと
説明をしてくれます。
いわゆる「ひいおじいちゃん」
そして、ついでに「ひいひいおじいちゃん」
のお話もしてくれます。

でも、そこは好奇心旺盛な男の子。
疑問は湧き出てきます。

するとなぜだか男の子はタイムスリップ。
ひいひいおじいちゃんに直接尋ねてしまうのです。
じゃあ
「ひいひいおじいちゃん」の「おじいちゃん」って
どんな人だったの?

絵本は時代背景が変わり、
明治、江戸、安土桃山、平安・・・
どんどん人の様子も文化もさかのぼりながら
男の子の祖先と出会っていきます。

すると、祖先の呼び方は
「ひいひいひいひいひいひいひい・・・・・・・・おじいちゃん」
というように、「ひい」が続くようになります。

この絵本は祖先についてふっと考える良さと同時に
読み聞かせの場合この繰り返す「ひい」を
読み手が苦労しながら読む姿に子どもが爆笑するという
ちょっと読み手泣かせな面白さがあります。

お盆は過ぎてしまいましたが、
送り火と一緒に祖先のことを考えるには
とってもいい絵本だと思います。

ただしw
読み手は本当に大変。
あまり真剣にならず、
「ひぃ」は適当に面白おかしく
読み進めていただければいいと思います。

ぜひぜひ一度読んでみてください。

2018年8月10日金曜日

おかしな?ハロウィン(ほるぷ出版)

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おかしな?ハロウィン(ほるぷ出版)



さく:ザ・キャビンカンパニー

定価 1400円(税別) 

全34ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~
ちょっぴり時期は早くなってしまいましたがw
読んでしまったので、ご紹介♪

ハロウィンといえば仮装をして
あの言葉「トリック オア トリート!!」
と発してお菓子をもらう。

子どもたちにはそんなお祭りのようです。
わが子だけかもしれませんが。

今回の絵本はそんな一場面。
おばあさんのおうちに
妖怪やお化けに仮装をした子どもたちが
次々とやってきます。

コンコンコン
扉をノックし
あの言葉!

「トリック オア トリート」

お菓子をおねだりしてもらって終わり・・・
のはずが、
このおばあさん
なんだか少し変なんです。

仮装に合わせた食べ物をあげるのですが
食べにくかったり、
苦手そうだったり、
量をわざと増やしたり。

毎回少しずつ、
これは嫌がらせかと思うような
不思議なお菓子のあげ方をします。

でも最後にはみんなパーティーに大満足。

子どもたちは仮装を脱いで
本当のパーティーを始めようとします。

読んでいる私も、
聞いている子どもたちも、

あ~、こういう絵本だったのかと
落ち着こうとした時です。

ページをめくると
おばあさんがこう言います。

「私も仮装を脱ごうかね」

・・・
娘の顔が凍りました。
息子の呼吸が止まりました。

それくらい予想だにしていなかった展開です。

おばあさんが仮装をぬぐと・・・

涼しい空気が私たちの周りに吹きました。


表紙からは想像のつかない
シュールな展開。

なかなかやるなと感心した絵本です。

2018年8月7日火曜日

【読書感想文】空をけっとばせ【小学校低学年・中学年】

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今回は少しいつもとは記事内容が違います。
ちょうど子どもたちが読書感想文を昨日終えました。
悪戦苦闘しましたが(笑)
なので実際に小学3年の息子が
読書感想文を書くために読んだ本を
ご紹介したいと思います。

空をけっとばせ(講談社)



作:升井 純子
絵:大島 妙子

定価 1200円(税別) 

全93ページ

読書おすすめ度     ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ  ☆☆☆☆
一人での読みやすさ      ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 80分程度


~あらすじ&読書感想文作成の感想~
7月の中頃に図書館で本選びを行いました。
その時にちょうど私の背の高さの棚、
子どもたちには見えない場所に置かれていたのが
この「空をけっとばせ」という本でした。

手に取り表紙のこどものがんばっている絵、
裏表紙のすいかの夏らしさに惹かれ
子どもとも相談をし
息子は読むことにしました。

中身は文字も大きくページ数も
100ページは越えない程度。

小学3年生以上で習う漢字には
ルビがついており、読みやすい。


時々入る挿絵も素朴で、
それでいてすっと物語に入ります。

さらに男の子には受けがよさそうな
友情とスポーツを題材としていて
当初は渋っていた息子も
読み始めると夢中で読んでいました。


物語の主人公は小学3年生のゆうとくん。
1学期の最後に担任の先生から
2学期は体育の授業で
逆上がりを行うことをお知らせされます。

その時に友達に
「逆上がりはできる?」
と聞かれ、
思わず
「うん」
と嘘をついてしまったゆうとくん。
ここから彼の苦悩は始まります。

夏休みが明けるまでには逆上がりができないと
みんなに嘘をついたことがばれてしまう。

そう焦ったゆうとくんは
バレないように練習を続けます。
でも、なかなかうまくいきません。

そんな時に仲の良いトキオくんと出会います。
彼はサッカークラブに入りたいという希望があります。
でも家のスイカの出荷が忙しく
手伝いをしなければならない彼は
なかなか願いがかないません。

それでも、スイカ畑のわきにある倉庫で
黙々とリフティングの練習を続けるトキオ君。
いつしか二人はお互いのミッションを達成できるよう
励ましあいクリアすることを誓い合います。

しかし、ゆうとはいつまでたっても上手くいきません。
とうとう練習をあきらめ
フラフラと遊びに行ったトキオ君の家で
ゆうとはショックを受けます。
トキオ君は何回失敗しても
リフティングの練習を続けていたのです。
自分とは違い、粘り強く取り組むトキオ君に
焦りと悔しさと妬みを持ったゆうとは
トキオ君の練習がうまくいかないよう願い始めます。

そんなダメな自分にハッと気づいたゆうとは
この後大きな変化を遂げます。

2学期が始まりました。
いまだにゆうとは逆上がりができません。
補助の先生に教えてもらってもできないゆうとは
とうとう周りの友達にできないことがバレてしまいます。

そんな時、夏の頑張りを見ていた補助の先生が
ゆうとの練習の姿を絵に描いていて
それをみんなに見せてくれました。

それがこの本の表紙の絵です。


みんなはこの絵を見て「オーバーヘッドキック」みたいだと
ゆうとをほめてくれます。
そして、先生は失敗しても頑張っている証拠は残るよと
熱い言葉を投げかけてくれます。

改めてやる気を取り戻したゆうとは
練習に付き合ってくれるトキオくんなどの仲間とともに
懸命に練習に取り組みます。

まだゆうとのことを「うそつき」呼ばわりする子はいるけれど
もうゆうとはそんなことにはへこたれません。

そしてとうとうゆうとは逆上がりができるようになりました。

さらにトキオは両親に頑張りが認められ
サッカークラブに入れました。



うちの息子は、この本を読んで
「あきらめない心」が大切だと学んだそうです。
そして、あきらめない為には
自分の頑張りだけじゃなく
いい友人とお互いをほめてあげる優しさが必要だ
とまとめていました。

2017年5月に発行された比較的新しい本です。
そのため、まだあまり情報は出回っていません。

しかし、読みやすさは最高だと思います。
特にうちの子のように、
文を書くことが得意でない子にも
分かりやすく書きやすい、
何より自分の体験に振り返りやすい題材です。

もしまだ読書感想文の本が決まっていない方、
早くも来年の計画をお立ての方、
日常的な読書にも良いと思いますので
ぜひぜひ図書館等で手に取ってみてください。

2018年8月4日土曜日

おまえ うまそうだな(ポプラ社)

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おまえ うまそうだな(ポプラ社)




さく・え:宮西 達也

定価 1200円(税別) 

全40ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 20分程度


~読み聞かせの感想~
弱肉強食の恐竜の世界。

そこに君臨するのは一頭のティラノサウルス。
そして出会ったのは最弱の赤ちゃん恐竜。

当然、ティラノサウルスは
赤ちゃん恐竜を食べようとします。

「おまえ、うまそうだな!」

ティラノサウルスが思わず口ずさんだこの一言で
2頭の恐竜の運命は大きく変わります。

なんと、赤ちゃん恐竜は
自分の名前を「うまそう」だと勘違いします。
そして、目の前にいるティラノサウルスが
自分の名前を迷わず読んでくれたので
自分のお父さんだと確信し慕います。

赤ちゃん恐竜が大きな勘違いをしていることに
気がついたティラノサウルス。

ティラノサウルスの心は揺れましたが、
赤ちゃん恐竜の勘違いにつきあい、
父親としての役目を担い始めます。

どこへ行くにも一緒。
楽しく、すくすくと成長する我が子。

食べる、食べられるの関係だった2頭が
親子になった結末は・・・

とっても心が優しくなれる
そんなふんわりとした絵本です。
少し長めで、それぞれの心情を理解ができると
より深く味わうことができるので、
幼稚園年長さんや小学生以上におすすめです。

大人も思わず考えちゃう、
そんな素敵な絵本です。

2018年8月1日水曜日

ぷしゅー(岩崎書店)

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ぷしゅー(岩崎書店)




さく:風木 一人
え :石井 聖岳

定価 1300円(税別) 

全28ページ

読み聞かせおすすめ度  ☆☆☆☆☆
読みごたえ度      ☆☆☆☆
絵(写真)のかわいらしさ ☆☆☆☆
子どもと一緒に楽しめる度 ☆☆☆☆☆

実際に読み聞かせした夫か私の評価【満点:☆5つ】

読むのにかかった時間 10分程度


~読み聞かせの感想~

小学校の読み聞かせ絵本に使われています。

内容はいたって単純。
夏の楽しい一日を過ごした男の子。
自分の使った浮き輪をプシューッと楽しみながら
片づけを進めていきます。

でも、ここからがシュールで奇想天外。
着替えを始めた男の子。
着替えを終えると更衣室を丸ごとぷしゅー。
乗って帰るバスも乗り終わったらぷしゅー。
電車もレストランも迷わずぷしゅー。

最後には驚きのアレをぷしゅー・・・

話は単純です。
テンポよく進められます。
ただ発想に追いつける方が何人いるか。


人数の多いクラスでテンポよく読んだら
楽しく盛り上がりそうな絵本です。

読み手がその空気を抜く行為を
人生のどのようなこととしてとらえるか。

もし自分の身の回りでこんなふうに
ぷしゅー
とできたらどうだろうか。

想像力を膨らませて
たくさん話し合う
そんな指導場面があっても面白そうですね。